肝斑(かんぱん・かんはん)の治療でよく聞くお薬はまずトラネキサム酸でしょう。

トラネキサム酸がお肌の上でどのように肝斑に働きかけるのか、そのメカニズムを詳しく見てみましょう。
肝斑は女性ホルモンのバランスの乱れにより、プラスミンという情報伝達物質であるタンパク質分解酵素が分泌され、このプラスミンがメラノサイトを刺激するとメラニンがたくさん生成されてしまい、シミとなってしまうと考えられています。
プラスミンは血栓を分解する働きを持ちますから、このプラスミンの働きを抑えるトラネキサム酸は、以前から止血剤として用いられてきた物質です。
トラネキサム酸が抗プラスミン剤と呼ばれることがあるのもこのためです。
ではプラスミンが身体に悪いものかというと決してそうではなく、メラニンと同じように、人の身体のなかでは重要な役割を担っています。健康維持のために、血液をサラサラにしましょうといわれ始めて久しいものですが、血液中の血栓や凝固を防いでいるのがこのプラスミンなのです。
プラスミンは血液中にできた血栓が大きくならないうちに、血栓の主な成分であるフィブリンを分解してくれる酵素なのです。
ですから本来は身体の機能を正常に保つためには大切な働きをしているわけですが、肝斑については、望ましくない所へたくさんメラニンを作れと指令を伝えてしまうので、これを阻害して、メラニンの生成を抑える働きをしてくれるトラネキサム酸が、肝斑の特効薬として注目を浴びていると言うわけです。
トラネキサム酸はもともと皮膚科で処方してもらい、医師の監督の下で正しく服用するべきとされたお薬ですが、現在では皮膚科を訪れなくても、市販薬としてトラネキサム酸を利用することができるようになりました。
しかしこの市販薬の場合も、肌のターンオーバーに合わせる形で、2ヶ月服用したら一旦服用を中止し、肝斑が改善されているかどうか確認して、さらに継続して服用する場合は間をまた2ヶ月置く、などといった、服用方法の注意があります。
しっかりと肝斑を治してしまうためには、市販薬、皮膚科の処方薬いずれにしても、用量や用法をきちんと守って使用することが大切です。
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